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マレーシア・イポー青少年訪問団派遣レポート③~マレーシアでの生活~

2024年8月15日~24日の期間で派遣した福岡・イポー青少年訪問団派遣事業について、訪問団員(7名)のレポートをご紹介します。
今回は3人目、福岡雙葉高等学校1年生・金岡さんのレポートです。

マレーシアでの生活

食べ物
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マレーシアはイスラム教徒が多く、宗教上の関係で豚肉が食べられないため、料理には鶏肉や牛肉が使われていました。お酒も売ってありますが高価でした。私は辛いものを食べることが出来ないため、10日間中6日間はフライヌードルを食べていました。チキンライスを食べた際には手で食べることに挑戦しましたが、思っていたよりも難しくとても時間がかかりました。飲み物ではテタリという飲み物が美味しくて朝も夜も飲んでいました。


マレーシア人の64.1%の人が自宅より外食を好むらしく、私のホストファミリーは毎日夜ご飯は外食でした。日本よりも物価が安いため、日本人からすると外食をしても日本より安くで食事ができます。

宗教
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マレーシアは人口の64%がイスラム教徒です。イスラム教徒は1日に5回(夜明け前、昼、午後、日没時、夜)お祈りをします。基本的にはどこでお祈りをしても良いですが、金曜日はモスクに集まってお祈りをし、献金をします。イポー市のモスクの中には日付や礼拝の時間が書いてありました。また、あまり大きくない場所は家のような雰囲気でした。お祈りをする時の服は普段から着ている長袖長ズボンの上から大きい白や黒などの長袖長ズボンを着ていました。ヒジャブはカラーバリエーションや生地の種類が豊富でした。


私が驚いたことは、レストランの中にお祈りをする場所があるだけでなく、トイレに手足を清めるシャワーがあったことです。

歴史
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マレーシアはイギリスの植民地であったことなどから西洋の文化を感じる場面が多かったです。クアラルンプールにある王室の前に馬がいたり、イポー市にあるケリーズキャッスルは建物の作りや見た目がとても西洋の建物に寄せられたりしていました。また、マレー半島全体がイギリスの植民地になっていた時、インドや中国から大量の労働者を雇っていたため、現在のマレーシアはマレー系や中華系、インド系などの移民が生活する多民族国家になりました。それにより公用語はマレー語でありながらもほとんどの人が英語も話すことが出来ます。

伝統
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私たちは観光や学校体験の中で多くの伝統的なものを見学したり、体験したりしました。マレーシアの伝統的な家は高床式になっていて、子供が遊べるようなブランコやシーソーが設置されていました。マレーシアは季節が雨季と夏しかなく、雨季は降水量が多いため屋根は斜急になっており、洪水や野生の動物から身を守るため高床式になりました。


学校では伝統的な楽器を5種類ほど体験しました。その楽器を使って「わかものたち」という曲を演奏しました。楽譜は日本のようにドレミではなく、123のような数字でした。


図書館では「チョンカ」という伝統的な遊びを体験しました。

生活と政府
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マレーシアの家庭は兄弟が多いです。マレーシアの大学生25人を対象にした調査では、兄弟・姉妹が2人以下の人は0人で、1番多い人だと兄弟・姉妹は8人でした。兄弟・姉妹が4~5人いるのが一般的だそうです。また友達のホストファミリーは養子を2人も迎えています。家も大きく、家政婦を雇っている家庭も少なくはありません。子供1人を0歳から22歳まで育て上げるのに必要なお金が2000万円以上かかると言われている日本からしたら考えられないと思いました。マレーシアの人に家族が多い理由は、医療費や教育費が安いからです。マレーシアは石油がよく採れます。なんと1Lの水よりも1Lの石油の方が安いそうです。そのため、医療費や教育費はほとんど政府が負担します。大学で私立に行った場合は多少の教育費を支払わなければいけないそうですが、日本よりは確実に安いと思います。

教育
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マレーシアは日本と教育制度が大きく異なります。7歳~12歳が初等教育、13歳~17歳が中等教育ですが、中等教育期間はフォーム1~5まであります。フォーム3に試験を受け、その結果で理系か文系かを選択し、フォーム5の過程終了で卒業試験を受けて、フォーム6と呼ばれる大学予備教育を受ける流れになっています。ここで成績によって入学できる大学が決まります。公立学校では民族母国での授業が中心となるので、マレー系、中華系、インド系で学校が異なり、さらにどの学校でもマレー語を必須科目として学んでいます。多民族国家であることから共通語として英語が用いられる機会が多く、英語の教育水準も高めです。

私たちが訪れた学校ではアラビア語と日本語のどちらかを専攻し、日本語専攻の生徒は寮で生活するという制度でした。

観光
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私達は今回のホームステイで多くの観光地を訪れました。ツインタワーやクアラルンプール・イポー市にある洞窟、工場、触れ合い動物園などです。特に私が心に残っているのは、ホストファミリーと一緒に行ったケリーズキャッスルです。マレーシアの歴史を学んだり、西洋の文化を学んだりしました。ホストシスターにもケリーズキャッスルについて解説をしてもらいながら、みんなで写真を撮って楽しみました。また、ツインタワーを見たときは建物の高さに驚きました。福岡はあまり背の高い建物がないので新鮮でした。

ガイドさんからもバスの中や建物の中で沢山のことについて教えていただき、知識を増やすことが出来ました。

感想
10日間のホームステイで私が目標にしていたことは、会話の中で分からないことを全て自分で解決することでした。今までは親に自分が言いたいことを通訳してもらっていましたが、ホームステイでは翻訳アプリやジェスチャーなどを使い一生懸命相手と意思疎通をしました。事前研修でホームシックになるかもと言われていたのでずっとドキドキしていましたが、ホストファミリーはとても親切で私が困っているとすぐに助けてくれました。日本語を使いながら私と会話をしてくれたり、「日本語でなんて言うの?」などの質問をしてくれたりしました。

また、違いを受け入れることの大切さを学びました。トイレやシャワーなどの日本とは異なる点を多く発見しましたが、全て受けいれていくことで視野が広がりました。

もしまたホームステイをする時には、今回よりも全ての面で上達した状態で行きたいです。
今回の事業に一緒に参加してくれた友達や引率をしてくださった福岡市役所の方々に感謝します。ありがとうございました。

 

  2024/12/11   福岡市姉妹都市実行委員会